大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和26(ク)230 決定

主 文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理 由

最高裁判所が抗告に関して裁判権をもつのは、訴訟法において、特に最高裁判所

に抗告を申立てることを許した場合に限られる。そして民事事件については、民訴

四一九条ノ二に定められている抗告のみが右の場合に当ることは当裁判所の判例と

するところである(昭和二二年(ク)第一号同年一二月八日決定参照)。従つて、

最高裁判所に対する抗告申立には同四一三条は適用がなく、その抗告理由は同四一

九条ノ二によつて、原決定において法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するか

しないかについてした判断を不当とするものでなければならない。ところで、本件

抗告理由は名を憲法違反に藉りているけれども、その実質は単に民法所定の滌除の

手続を履まずまた競売法所定の競売申立書に競売の原因たる事実を記載しないこと

を非難するものにすぎず、しかもそれは単に誤解に基くものであること明であるか

ら、その抗告理由は右の場合に当らないものといわなければならない。よつて、本

件抗告を不適法として却下し、抗告費用は抗告人の負担とすべきものとし、主文の

とおり決定する。

昭和二六年一二月一〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!